風呂の残り湯を暖房や洗濯に再利用してエコ生活

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わたしが子供のころ、冬の寒い夜に外に出ると、うちの横や隣の家の溝やら、町じゅうのいたるところで湯気が出ていた。

 

当時は1970年代、人口数十万人の地方の一都市は、人口は増え続けていたけど都市機能は不十分でまだ下水化されておらず、各家庭から出たお風呂のお湯が溝に流されていて、もうもうと湯気が立ち込めていた。

 

その光景を見てわたしは、子供ながらに、「せっかく沸かしたお湯を捨てるのはもったいないなぁ」「なんとか再利用できないかなぁ」と思っていた。

 

「毎日毎日捨てられるあったかいお湯を、巨大な湯たんぽに入れて、その上で寝たらどんなにポカポカで幸せな気分になるんだろう?」

「巨大な魔法瓶に入れて、少しずつ使ったら朝もあったかいお湯で顔が洗えるのになぁ」

 

当時、床暖房も温水給湯も普及していない時代に、子供の想像する夢の生活であった(笑)。

 

時代は変わって、数十年後の今、床暖房やウォーターベット(←持ってない)、給湯器などが普及し、子供の時の夢であった冬の快適な生活は現実のものになった。40過ぎのおっさんになったが(笑)

 

ただ、すべてが現実になったわけではない。なにか心の中で引っ掛かっているものがある。

 

それは、

 

いまだに、ぜんぜんお風呂の残り湯が有効利用されていない!

 

ことである。

 

下水化によって、あの冬の光景は見ることがなくなったが、下水管の中は昔と同じように、もくもくと湯気でみたされているだろう。

 

町じゅうのほとんどの家で、毎日毎日、お風呂を沸かしている。毎日40℃のお湯を200L近く作って、それを残り湯として入浴後に捨てている。

例えば、お風呂のお湯の熱を、暖房や次の湯沸し時の熱源として有効利用したり、熱を回収した後の冷水をタンクに貯めて、トイレの水や屋外の掃除、水やりに利用すれば、もっと地球環境にやさしく、快適な生活ができるだろう。

 

例えば、タンクに貯めた水をトイレの水に有効利用すると、3人家族で1日約60L節水できる。1か月1,800L。庭の水やりは、庭の有無、広さによって異なるけれど、1日に20L バケツ3杯の水を使用していたとして、これも1か月で1,800L。両方あわせて3,600Lも節水できる。上下水道代だと、だいたい1,000円前後毎月節約できる計算。

 

40℃のお湯150Lの熱を回収して、20℃にまで冷ますとして、回収された熱量はガス代にして45円くらいかかる。これも1,200円前後毎月節約できる。

節約できる費用にしては、意外と少ないと思われるかもしれない。しかし、日本全体にすると結構大きい。

いま、日本の世帯数は4,000万世帯くらいで、仮に1/4の1,000万世帯が毎日風呂を沸かしていて、どれだけ日本国内で1か月無駄が出ているのかを概算すると、水道代で毎月100億円、ガス代で毎月120億円節約できる計算。

 

4,000万世帯の中には単身世帯がかなりの割合あるし、お風呂の大きさも色々、ガスじゃなく電気もある、という細かい話は抜きにして、超概算で国全体のエコのスケール感を考えると、風呂の温水の有効利用は一考の余地があるんじゃないかと思ってしまう。

 

お風呂のお湯の熱を回収するシステムは環境意識の高い企業の一部で既に製品化されはじめている。

例えばヒートポンプ式の給湯器エコキュートに風呂の残り湯の熱を回収する機能を搭載(パナソニックWebsite)や、風呂の残り湯を床下の蓄熱層に送り、冬の寒さを和らげるシステム(ソーケンアービック住宅環境デザイン研究所Website)などがある。

 

お風呂のお湯の有効利用、普及はこれからだ。